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腕時計をめぐる逸話

 オメガの「スピードマスター」はNASAの公認クロノグラフである。NASAは各社の腕時計に対し、宇宙空間での使用に耐えられるかどうか、耐熱性、耐寒性、耐衝撃性など様々な試験を行った。この結果、「スピードマスター」のみが合格したという実績を持つ。この試験に使用された「スピードマスター」には特にそれ専用の改造をほどこしてあったわけではなく市販品とまったく同様のものであった。アポロ計画でも使用され、月面に降り立った唯一の腕時計という栄誉を誇っている。1970年、アポロ13号は月に向かう途中で酸素タンクが爆発するという大事故が発生した。航法用コンピュータが使用不能になったが、「スピードマスター」を用いてロケット噴射時間の制御を行い、乗組員は全員無事生還を果たしている。ちなみに「スピードマスター」の裏蓋には"FIRST WATCH WORN ON THE MOON"の文字が刻まれている。


 カシオの「Gショック」は米国での発売当初、アイスホッケーのパックの代わりにしても壊れないとの売り文句でコマーシャルを放映していた。これに対し消費者団体は誇大広告であるとの抗議を行ったが、再現実験をしてみると、コマーシャル通りの結果が得られたため、「Gショック」の評価が一気に高まったとの逸話がある。また本格的な防水ケースにも関わらず、パーツの大半が合成樹脂で作られているため、磁気を帯び難い(消磁しやすい)とされ、湾岸戦争当時には磁気に反応する機雷処理を行う軍関係者に好まれた。この逸話が日本に伝えられると、それまでは「ゴツいだけでファッショナブルではない」と一般にはあまり人気の無かった国内市場で愛好者が急増、これに気を良くしたカシオ側はさまざまなバリエーションを発売して、今日のコレクター市場成立に至っている。



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